この写真、歌のリハーサルに見えませんか?
でも、残念ながら音感をどこかに置き忘れた私に人前で歌う機会なんてありません。
なんの写真かっていうと、これ↓
11月16日のボジョレーヌーボー解禁日に、ワインのお話をさせて頂いている風景です。リハーサルじゃなくて本番です。
市長が挨拶にこられるようなパーティーで、お客様も100人以上。司会はテレビ局の人気アナウンサーさん。
ここでお話させてもらいました。
今日の「コンプレックスは本当か」っていうのは、ここから始まります。
実は、私は小学生の頃、人前で話すことができませんでした。
できなくなったきっかけは3年前のブログにちょこっと書いています。
その前に、コンプレックスってどんなきっかけで、できるのかも書いてみます。
私の場合は、ブログに書いたことですべてが怖くなっていた時に言われた、「お前の声ヘン」でした。
世の中のすべてが怖くなっているとき、怖くて何も言えなくなっているとき、頑張って絞り出した声が「ヘン」と言われ、6歳の私の世界は真っ暗になりました。
それからは、「自分の存在=ヘン」になりました。
たった一人の男の子に、「ヘン」と言われたこときっかけに、私は人前で話せなくなったんです。「存在がヘン」とインプットされたのです。
コンプレックスって、そんな感じで真実でないことが生み出す場合が多いのではないでしょか?
あなたのコンプレックスも、真実ではないことではないか、ちょっとチェックしてみてください。
でも・・・真実でなくても、本人には多大なダメージを与えます。
私の場合は、それから半年後、「扁桃腺肥大」という症状がでました。喉の両サイドに提灯みたいなまあるい袋が2つぶらさがって、パンパンに腫れてしまうのです。喉の奥がせま~くなってしまうんです。言いたいことを言えない、嫌なことも飲み込むの毎日、セラピー的には、心の病が体に出た顕著なパターンです。喉が悲鳴をあげてる感じです。
それから2年生になり担任が変わって、私は少し話せるようになりました。授業中、先生に当てられたら小さい声ながら答えられるようになりました。
徐々に性格も変わり、10代の後半には「毒舌」とか「言葉で人が斬れるヤツ」などと言われていましたが、こころの中には「私の声はヘン」というのがどっぷりと根付いていました。
20代を過ぎても本当に自分の声や話し方がイヤで、知らず知らずのうちにそれがいろんな制限をかけていました。
時々、「いい声」などと言われることもありましたが、その言葉さえ、「声」にフォーカスされていることがたまらなくイヤでした。「いい声なわけがない」と信じていたからです。声の話題がでるだけで、自分の一番の欠点を指摘されているような気がして嫌でした。
特に声が通らないことがイヤでした。
でも30代になってボイストレーニングを受けたとき、先生から「あなたの声はセラピーに向いている」と言われました。そんなのは生徒に自信をつけさせるためのリップサービスと思いましたが、理由を聞いて納得しました。理由は、「セラピー中に悩みごとを大きな通る声で話されてもクライアントはいやかもしれないと思いませんか?それよりは、あなたの線の細いやわらかい声が心に優しく入っていくと思いますよ。」
初めて、確かにそうかもって思いました。(それを聞くことが目的のように、その後レッスンをやめてしまいましたが・・・汗)
その時思い出しました。自分が声を使う仕事を結構していたことを。学生時代のアルバイトもコンサートのチケット予約電話を受ける仕事でした。クレジットの督促電話をかける仕事もしたし、今の仕事を始めて一番最初に頂いた企業の仕事は全国から受け付ける「電話カウンセリングのセラピスト」でした。
時が流れ、佐藤富雄先生が中央公会堂で300人を集めて講演をするときも司会をしました。本当は嫌でしたが仕事は逃げられませんから。
そんなことをしているうちに気にならなくなりました。
でも、喋る仕事でもあるので、これを機にちゃんとお腹から声が出せるように努力しようと思っています。
ヘン、ヘンって思っていてもメリットないですし、もしかすると「自分の声が好き」と思えるようになれるかもしれませんし。
何より、思ったことを声に出して伝えられるだけで、充分幸せなことですから。
下の写真は、今回のお仕事で司会をしてくださった三重テレビの若林希さん。
若林さんは本当に美声で、素敵な話し方で、会場を盛り上げてくださいました。
あやかれるように頑張ります。