こちら、バブルの頃に私が信楽に行って作った器です。
これを見ると熱射病で立ってられなくなったことを思い出します。
なぜそこまで我慢したのか、、、今日は当然のことが「言えなかった」私を振り返ってみます。
この10年後には言わなくていいことまで言ってた私ですが、本当にこの日は言えないことだらけでした。
当時、なぜ陶芸に興味を持ったのかも忘れたけれど、「作りたい!」と思い立ち友達と二人で信楽へ。
楽しく作るぞ!と思ったのもつかの間、先生はものすごく落ち着いた寡黙なおじさんでした。
バブルっ子の私には「汚い小屋」にしか見えなかった狭い工房?で、
コワイ先生と友達と3人。
小屋、いや工房には大きな窓がありましたが、真夏でもそこにはクーラーはなく
あるのはこれまた汚い扇風機のみ。
板を置かれた場所にスタンバイし、少々の説明を聞いた後すぐに土をねることに。
真夏の小屋、当時は温暖化じゃなかったけどかなりの室温。
しかも、私に与えられた場所は大きな窓に向かった位置。
午前中はなんとか耐えらえたけど、昼には顔面を直撃する真夏の太陽。
当然カーテンなんてなく、もう目をあけてられないくらい日差しが目に差し込んでくる。
さらには、お茶くらい出してくれると思ったし、まだペットボトルを持ち歩く習慣がある時代ではなく朝から液体の補給なしの状態のまま。
最悪は、扇風機の首振り機能が壊れていて、これまた私の顔に風が直撃する始末。
小屋の中で高温、日光直撃、扇風機の風直撃、水分ゼロ。
これだけで十分私がツライ状況にいたことは伝わるのではないかと思います。
加えて、こんな大皿は座ってやるなと言われて立ちっぱなし。
さらに加えて、大皿だから土が2ついると言われて作業が2倍。
も、も、もう限界。。。何時間後か忘れたけど、私は立ってられなくなりその場に座り込みました。
で、先生がやっと気づく。
日光と扇風機の風が私の顔に直撃していたことを。
私の顔が日焼けして真っ赤になっていることを。
コワイ先生もちょっと反省したのか、急に優しくなってお茶を入れてくれた。
太陽が直撃する位置に立たせて悪かったと謝ってくれ、早く言えばいいのにと言われた。
確かに、今考えたらどうして言わなかったのか、言えなかったのか、、、
今なら、即効で言ってる。
「ここまぶしいです」「扇風機が直撃してイヤです」「喉乾いたから水買ってきていいですか?」
おそらく、同時に言ってるかもしれない。
配慮が足りない!と怒っているかもしれない。
でも、当時は何も言えなかった。。。
で、水をもらって、立つ位置を変え、扇風機を遠ざけてもらって、作業再開。
想定外の力仕事でうんざりしながら必死で作ったのがこちらの大皿。
自分で作った陶器には名前を入れろと言われて、普通は裏に入れるらしいけど、あまのじゃくな性格が出たのか、私は表に書いてみたく、
脳が熱におかされていたのか、「隠し文字にしよう!」と思い、竹串で名前を書いた↓
Y
U
R
I
う、、、趣味悪い!センスない!最悪!
でも、やってしまったからしょうがない。
ま、いいかっと思って完成を先生に告げると、苦い顔をしてポツリ。
「信楽焼きは、信楽の土の良さを大事にする焼き物。だからできるだけ表面に傷をつけないように作る。なのに、、、こんなにグルグル渦巻きを描いて土に傷をつけるなんて、これは信楽焼じゃない」
私、絶句。
私が嬉しそうに竹串でグルグル渦巻き描いてたの黙って見てたやん!と思った。
ダメならもっと早い段階で止めてくれたらいいじゃないか!と思った。
でも、、、私にはそれも言えなかった。
今ならこれも秒速で言う。
「それなら最初に言ってくださいよ」
もしかして怒ってたらこうも言うかも。
「完成してから言うくらいなら最後まで黙っといてください」
お酒に酔っていたら言うかも。
「これって、嫌がらせ?何かの憂さ晴らし?」
なのに、、、何にも言えずに御礼を言って帰ってきた。
その代り、その先生も、信楽焼きもちょっとキライになった。
立ってられないほどガマンするって、仕事でもないのに意味が分からない。
でも、ありますよね。人から、言えばいいのに!と驚かれることでも、言えない時って。
だから、今そんなこと言えませんって人は、私のこの熱射病話を思い出してください。
もし人から見たら、今あなたがとんでもなく言えないと思っていること、
言って当然かもしれないってことを。
今日はそれが言いたくて書きました。長くなってすみません。
最後に、私の苦い思い出つきの大皿、刺身を盛るために作った大皿、30年ぶり2度目の登場を見てやってください↓
思ったこと、言っちゃえ、言っちゃえ!
yamashita yuri 情報
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