作家の永井路子さんが97歳でお亡くなったニュースを聞き、
一瞬にして私の頭には小学生の自分の映像が浮かびました。
当時夢中になって読んでいた本「歴史をさわがせた女たち」の著者だからです。
この本は歴史に名を遺した女性のエピソードの短編集。
小学生にもわかる面白さで書かれていました。
文庫本で日本編と外国編があり、私はその外国編で西太后や則天武后の存在を知りました。
こんな残酷なことをする人がいるんだと驚きの反面、
あの時代に女性でありながら権力を持とうとしたことに興味がわきました。
特に西太后が好きで、そこから西太后について書かれた本を探しては読んでいました。
そこから楊貴妃にもたどり着き、
二人は食をとても大切に考え、不老不死や美しさを保つことにエネルギーを注いでいたことを知りました。
本を読みながら、私も食べ物で体を整える方法を知りたい!と思いましたが
小学生の私には手段がなく同じ本を何度も読むだけになっていました。
これって【薬膳】だったんですよね。
その後、「薬膳を習いたい!」とハッキリ思ったのは
昭和のヒット曲「魅せられて」を歌ったジュディ・オングさんがきっかけでした。
彼女がテレビのインタビューでこんな話をされてました。
『私の育った家では、食事は薬だと教えられ、風邪を引きかけたらこの食材、女の子はこれは食べちゃダメなどの知識が日常にあり私はそれを当たり前のように実践して今に至ります』
思わず、わ~~西太后だ!と思い食いつきました。
が、当時は薬膳を学べるところなんてなく、
それらしい本もなく、調べ倒してわかったことが「中国に留学するしかない」
その時に、ちらりと中国語も勉強しましたが、
発音の四声の難しさと、入ったクラスのレベルの高さに負けて半年でやめちゃいました。
結果、中国語で言えるのは『どうぞお座りください』と自分の旧姓だけという残念さ。
しかし、時間がかかりましたが、日本で薬膳を学べる時代になり、
実際に毎日の食生活や体調管理に薬膳の知識を使えるようになりました。
小学生の思い、40年くらいかかりましたが達成です♪
こんな風に、単なる「好き」という感情が
自分のライフスタイルや仕事につながることがあったりします。
『やらなければ』も大事ですが『やりたい』も大事ですよね。
ちなみに、この「やらなければ」は自分にも言ってます。
永井路子さんの本で思い出しましたが、ここ20年の私は、
こんな風にただ好きというだけで本を読んでいないからです。
読んでいる本は全部仕事に関係することばかり。。。
例えば、こんな小説読んでいる時間があれば心理学の本読まなくちゃっと思うのです。
小学生の本が好きだった私は、目的が「好きな本」を読むことでした。
勉強の本じゃなかったですが、
この時の読書が、私のイメージ力を育ててくれたと思います。
やはり、好きって大事ですよね。